セールスイネーブルメントとは? 注目される背景やメリットを紹介

インターネットの普及や、コロナ禍の影響で営業活動はデジタル化が進んでいます。セールスイネーブルメントは、営業担当者の教育・研修や営業プロセスの設計・管理といった、営業に関わるすべての組織の連携を構築できる取り組みとして注目を集めています。 当記事では、セールスイネーブルメントのメリットや注目される背景、実現するポイントについて解説しています。 セールスイネーブルメントの取り組みに関心がある方は、ぜひ参考にしてください。


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セールスイネーブルメントとは

セールスイネーブルメント(Sales Enablement)は、「成果の出せる営業人材を育成するための仕組み」を意味します。

営業活動に関する業務は、顧客へのアプローチ以外にも、教育や研修、顧客情報の管理など幅広くあります。これまでは、教育、研修は人事部が担当し、ツールの開発・運用はシステム部門が担当するなど、それぞれを分業するケースも多くみられました。

しかし、分業化は、情報共有が適切に行われなければ成果を期待できません。多くの場合で断片的な施策となってしまうでしょう。

セールスイネーブルメントでは、それぞれの施策を一貫して設計します。あらゆるデータを統合して分析し、対策を講じることで、総合的な最適化を目指すことが可能です。この取り組みを通して売り上げを上げていくことがセールスイネーブルメントの目的です。

セールスイネーブルメントの効果・メリット

セールスイネーブルメントに取り組むことで、次の効果が得られます。

・営業力の平準化による属人化の脱却
・成果の可視化

それぞれ、詳しく解説しましょう。

営業力の平準化により属人化から脱却できる

営業の成果は個々の経験や知識による部分が大きく、属人化しやすい課題がありました。営業パーソンによって売上が左右される状況では、チームとしての力を発揮することができません。

営業活動を属人化から脱却させるためには、優秀な人材の営業ノウハウやナレッジを共有することが重要です。セールスイネーブルメントの取り組みで、情報の可視化と数値化がされれば、成果が出ている営業パーソンの営業活動の情報を共有しやすくなります。

このことから、セールスイネーブルメントは、営業力の底上げをする効果があります。営業活動を属人化から脱却させ、個々の営業力の差をなくし、組織全体の営業力の底上げにつなげることができるのです。

施策の成果が可視化できる

セールスイネーブルメントはあらゆる施策の成果や営業活動を数値化します。

先に述べたように、属人化の防止は営業部の課題でした。営業パーソンが個々で効果の検証をしたり、成果が不明瞭な施策を実施したりしていると、効果的な判断を下せません。

セールスイネーブルメントに取り組むことで、施策の貢献度を可視化し、課題の把握と最適な改善策の検証ができます。その結果、各営業パーソンへは納得できる適切な評価ができ、社員のモチベーション向上も期待できます。

そのほか、営業組織を強化するための施策は、こちらの記事で詳しく解説しています。

営業組織を強化するためにやるべきこと|効果的なツールの選び方

セールスイネーブルメントが注目される背景

働き方改革や、コロナ禍を機に、多くの企業でデジタル化が進められています。ITツールの導入や業務の自動化により、生産性の向上や売り上げの増加を実現させた企業も少なくないでしょう。

一方、営業活動においては、以下のような課題も発生しています。

・デジタル化によって得られるリード量が増加し、さらに効率性が求められるようになった
・ツールの費用対効果を感じられない
・需要の多様化が進んだ

セールスイネーブルメントへの取り組みは、これらの課題を解決する意味でも進められています。

企業のマーケティング活動が盛んになってきた

MA(マーケティングオートメーション)ツールの普及により、企業のマーケティング活動が盛んになってきました。

従来のマーケティング手法は、テレアポや直接営業など、時間と手間がかかるものがほとんどでした。現在は、MAツールを用いてリードの獲得や育成を行うことができるため、営業部へ提案されるリードの質と量は増加しています。

そのため、営業が対応しきれずリードを取りこぼしてしまうという課題が発生しています。営業部では、増加したリードを顧客につなげるために、営業力を強化しなければなりません。今後、MAツールを導入する企業は増えていくでしょう。多くの企業が営業力の強化や改善に向けて、セールスイネーブルメントに取り組むことになると考えられます。

導入したツールへの投資費用を回収できていない

導入したツールへの投資費用を回収できていないことも、セールスイネーブルメントが注目されている理由のひとつです。

SFAやCRMなどは、比較的多くの企業で活用されています。DX化を推進するため、導入を検討している企業もいるのではないでしょうか。

しかし、ツールを導入したけれど成果につながらない、導入費用を回収できていないという企業は少なくありません。

ツールの費用対効果を高めるには、今以上に営業効率を高め、生産性を上げる必要があります。そのためには、各施策の成果や営業活動に関するデータを可視化して定期的にチェックし、適切なアプローチをしていくことが重要です。このことから、セールスイネーブルメントの必要性が高まっているのです。

営業活動の難易度が高まっている

近年、インターネットの普及が進み、顧客はあらゆるサービス・商品の情報を得られるようになりました。そのため、効果的なアプローチをするには他社との差別化を明確に示す必要があります。また、需要を正確に把握し、適切な提案をしなければ成約にはつながりません。

つまり、営業活動全体として、スキルアップが求められているのです。セールスイネーブルメントを活用すれば、これまで把握できていなかった顧客ニーズを可視化できます。より効果的なアプローチをしたり、部門同士の連携を強化したりと、売り上げ向上につなげることができるでしょう。

セールスイネーブルメントに取り組む際のポイント

セールスイネーブルメントを実現するには、数値化と計測が欠かせません。営業活動の状況や進捗を可視化するには、SFAやCRMなど、営業支援ツールの導入がおすすめです。

営業支援ツールでは、以下のような項目を可視化できます。

・顧客情報
・営業アクションの履歴
・商談の履歴
・売り上げ実績(売り上げ予測)
・受注率 など

あらゆる情報を一元管理できるツールであれば、効果的な営業施策を考えるのに役立ちます。自社の課題や規模にあったツールを導入し、セールスイネーブルメントを促進させていきましょう。

まとめ

今後、営業活動もデジタル化が進み、データ活用の重要度は増していくと見込まれます。

セールスイネーブルメントによって、各組織を組み込んだ施策の設計やデータの可視化をおこない、営業活動の強化を実現しましょう。そのためには、自社の課題に沿ったITツールの導入も欠かせません。効果的なITツールを選び、セールスイネーブルメントに取り組んでください。