営業におけるリードとは?管理方法や受注獲得のためのポイントを解説!

営業で新規開拓を成功させるには、質の高いリードの獲得と育成がポイントです。リードの意味や定義について詳しく知っておきましょう。 ここでは、営業におけるリードの基本知識や成約につなげるための考え方について解説します。


この記事は約10分で読み終わります。

営業における「リード」とは

最初に、営業における「リード」の意味について見ていきましょう。

「リード」とは見込み客のこと

一般的に、「リード」とは見込み客のことを指します。現在はまだ顧客にはなっていませんが、将来的に自社の商品を購入し、顧客になる可能性がある人のことです。

あくまで可能性にとどまるため、リードのうちすべての人が、顧客になってくれるわけではりません。商品を購入するかどうか迷った結果、購入しないという選択をすることも多いです。

リードは明確に定義できるものではありません。どこからどこまでをリードに含めるのかは、企業や部署によって異なります。ある企業ではリードとして捉えている場合でも、別の企業ではリードに含めていないケースもあるかもしれません。

また、営業におけるリードとは日々の営業活動で獲得した見込み客のことを指します。ただし、電話や飛び込み営業などをしたというだけでは、リードに含めることはできません。ある程度受注への見通しが立った段階でリードとなるのが一般的です。

そして、営業をかけていない相手は、自社の商品に興味を持って購入しようとしている場合でも営業におけるリードには含まれません。あくまで、営業をかけていることが前提になります。

マーケティングにおけるリードとの違い

営業部門のほかに、マーケティング部門でも「リード」という用語を使うことが多いです。

マーケティングにおいても「リード」は見込み客を意味しますが、マーケティングにおける「リード」はマーケティング活動によって獲得した見込み客のことを指します。

そのため、営業におけるリードに含まれなくても、マーケティングにおけるリードに含まれる人もいるでしょう。例えば、「自社のWebサイトへ訪問してメルマガを登録したユーザー」などが該当します。

また、マーケティングにおいては、受注の見通しが立たない段階でも、リードと呼ぶことが多いです。営業におけるリードは、マーケティングで獲得したリードよりも狭義の見込み客といえます。

リードを獲得する2つの方法

営業がリードを獲得する方法は、大きく分けてインバウンドとアウトバウンドの2種類です。それぞれの方法や特徴を紹介します。

インバウンド

インバウンドは、顧客からの接触を促す方法です。オウンドメディアやSNS、メルマガなどのコンテンツを提供して、問い合わせや資料請求を集めます。

インバウンドのメリットは広告を出稿しない分、コストを低く抑えられることです。また、作り上げたオウンドメディアやSNSの投稿などは資産として残せます。広告のように表示期間がないため、見込み客を持続的に獲得できます。

一方、効果を得られるまで時間がかかりやすい点がデメリットです。例えば、SNSで固定ファン(フォロワー)を獲得するためには、1件や2件の投稿では不十分でしょう。定期的かつ継続的にユーザーが注目してくれそうな投稿を行い、認知度を高める必要があります。

見込み客にとって有益な情報(コンテンツ)を提供し続け、認知度や信頼感が向上すれば、インバウンドでの継続的な顧客獲得につながります。

アウトバウンド

アウトバウンドは、自社から直接アプローチしてコンタクトを取る方法です。広告出稿のほか、展示会への出展、イベントの開催なども含まれます。インターネットや特定のメディアに触れる機会が少ない層にも接触しやすく、認知度拡大に向いています。

アウトバウンドのメリットは、不特定多数のユーザーにアプローチして、広くリードを獲得できることです。たとえば「多くの男性に知ってほしい」「若者の認知度を上げたい」など、ターゲット層が広い場合に効果を発揮しやすいといえます。

ただし、莫大なコストがかかる場合もあります。広告出稿やイベント開催など、規模によっては数百万円から数千万円レベルのコストが必要です。

マーケティングから営業へ!リードを管理するプロセス

営業視点のリードを獲得するためには、管理するプロセスの確立も重要です。リードを管理するプロセスとして、リードジェネレーション、リードナーチャリング、リードクオリフィケーション、リードリサイクルの4つがあげられます。

リードジェネレーション

見込み客を獲得する活動全般のことを、リードジェネレーションと呼びます。リードジェネレーションには、アナログとデジタルの2種類の施策があります。

アナログ施策はセミナーや展示会の開催・参加、DM、訪問営業など。デジタル施策はWeb広告やWebセミナーの他、SEO対策が含まれます。

リードジェネレーションでは、最終的な成約を視野に入れて、質の高いリードを獲得することを目指します。不特定多数のユーザーを取り込むことよりも、ある程度属性が限定されたユーザーに対してアプローチしたいときは特に重要です。

リードナーチャリング

獲得した見込み客を育成する方法が、リードナーチャリングです。一口に見込み客といっても、関心度の高さは異なります。リードナーチャリングは、見込み客の中でも関心度の低い層に対して、自社や商品の情報を定期的に提供し、購買意欲を高めることが目的です。

リードの属性や関心の度合いに応じて、適切な情報を発信する必要があります。時間をかけて関係性を構築するため手間がかかりますが、購買意欲を高められた分、成約率もアップします。

リードナーチャリングに取り入れられる施策は、SNSやメルマガによる情報発信、セミナー開催の他、リターゲティング広告の配信などです。

リードクオリフィケーション

リードナーチャリングで育った見込み客を、より確実に成約へつなげるために選別することを、リードクオリフィケ―ションと呼びます。

例えば、メルマガを開封した人や、問い合わせをしてきた人にスコアを付与し、順位付けします。「メルマガ開封(1点)」「問い合わせ(3点)」など、それぞれのアクションに点数を割り振ることで、成約につながりそうな顧客と、そうでない顧客を選別することが可能です。

アクションのほか、役職や企業規模など、属性でのスコアリングも有効です。決裁権があったり、予算が多かったりする顧客のほうが、成約につながる可能性が高いためです。

選別したリードの中で、成約につながる可能性の高い層のみを商談につなげます。

リードリサイクル

過去に成約に至らなかったリードを再び顧客へと導くことがリードサイクルです。再度タイミングを見計らってナーチャリングやアプローチをすると、過去の失注を成約に昇華できる可能性があります。

リードリサイクルを成功させるためには、失注したリードのニーズや状況の変化を見極めることが重要です。社内体制や担当者、業界の状況で変わったところはないか、こまめに情報収集することが成功のカギとなります。

営業がリードを受注につなげるために考えるべき2つのこと

営業がリードを受注につなげるためには、次の2つのことを考える必要があります。

リードのニーズに最適な「ウォンツ」を考える

ニーズというのは、顧客が不満に感じていることを指します。これに対してウォンツというのは、その不満を解決できるもののことです。この両者の違いを理解しておく必要があります。

たとえば、お腹が空いたら食べ物を食べるでしょう。満腹になってお腹が空いたという不満が解消されます。この場合にはお腹が空いたことがニーズに該当し、食べ物がウォンツです。

ニーズ(不満) ウォンツ(欲求)

お腹が空いた 食べ物を食べる

ただし、人は自分のニーズをすべて分かっているとは限りません。お腹が空いたことのように分かりやすいことなら認識できますが、自分で認識していないニーズも多いです。

本人が自分で認識しているニーズは顕在ニーズと呼ばれ、認識していないニーズは潜在ニーズと呼ばれています。

営業の最大の役割は、顧客の潜在ニーズを顕在ニーズに変えることです。そして、最適なウォンツを提案します。そうすることで、リードから購入につなげられるでしょう。

見込み客の4段階を知る

見込み客と一口でいっても、その程度にはかなり差があります。そこで、見込み客を「まだまだ客」・「そのうち客」・「お悩み客」・「今すぐ客」の4段階に分けて考えましょう。

先ほど説明した、「ニーズ」と「ウォンツ」もふまえながら説明します。

段階 ユーザーの状況
まだまだ客 必要性を感じていない
そのうち客 欲しいとは思っているが、自分にとって必要か迷っている
お悩み客 必要とは思っているが、明確に欲しいと考えていない
今すぐ客 欲しいと強く思っており、必要とも考えている

購入からもっとも遠い位置にいるのが「まだまだ客」です。商品に対して必要性を感じておらず、すぐに購入する意思はありません。

「まだまだ客」よりも1段階成約に近づいているのが「そのうち客」です。商品を欲しいという思いはありますが、すぐ購入する意思はなく、迷っている状態です。ニーズ(不満)は強くないものの、ウォンツ(欲求)を感じている状況になります。

たとえば、高級ブランド品や高級車などはそのような状態によくなるでしょう。そのうち購入するかもしれませんが、購入しない可能性もまだまだ高いです。

「お悩み客」は「欲しい」と明確に考えているわけではありませんが、商品が自分にとって必要だと認識しています。「まだまだ客」よりも成約しやすい傾向です。

ニーズは強くあるものの、ウォンツはそれほど感じておらず、欲しくなくても必要なため、購入せざるを得ないと悩んでいる状態です。

「今すぐ客」は商品を欲しいと強く思っており、なおかつ必要性も高い状態の人を指します。待つことも悩むこともなく、今すぐ購入する可能性が高いです。

見込み客へのアプローチ方法など顧客理解にもとづいた手法は、下記のページでも詳しく解説しています。

受注率を上げるには顧客理解が重要!商談獲得に必要なアプローチ方法とは?

リードの成約率を高めるには「顧客リスト」が重要

リードにはいくつかの段階があり、見込み客によってニーズは異なります。営業活動の質を高めるには、それぞれの心理や状況を理解して適切なアプローチをすることが大切です。

そこで役立つのが「顧客リスト」です。ここでは、顧客リストの重要性や運用のコツについて説明します。

精度の高い顧客リストとは

営業活動を成功させるには、精度の高い顧客リストが重要です。

精度の高さとは、次のような要素で決まります。

・情報の鮮度
・情報の網羅性
・データの正確性

顧客リストに載せる情報は最新のものでなければなりません。その上で、情報の網羅性が高く、データの重複がないことが大切です。

しかし、顧客リストは一定期間のうちに精度が落ちてしまうことがほとんどです。顧客の異動や昇進によって部署や役職の変更があったり、連絡先の変更があったりすれば、その情報は役に立たなくなってしまいます。
大量のデータを蓄積しているならなおさら、ノイズデータの除去やデータの更新、統合などを行う必要があります。

顧客リスト作成なら「リストクラスター」がおすすめ

顧客リストはエクセルなどでも作成できますが、精度の高い顧客リストを作成するなら「リストクラスター」がおすすめです。リストクラスターがあれば、Webから反響率の高いリストを取得し、自動作成できます。

情報の更新も自動で行えるので、常に最新の情報が得られます。ボタンひとつでCSVファイルに出力することもできるため、ほかのあらゆるツールでの管理も可能です。さらに、既存のハウスリストをアップロードすることで、ひとつのリストに統合することもできます。

リードを成約につなげたい、効率的な営業活動をしたいという方は、ぜひリストクラスターをご活用ください。

お問い合わせはこちら

まとめ

リードから成約につなげるには、リードがどのような状態にあるのか把握しておかなければなりません。成約率を高めるには、そのような情報を管理する顧客リストが重要です。
精度の高い顧客リスト作成ならリストクラスターへお任せください。