受注率を上げるには?顧客の心を掴み営業成績を上げるポイントを解説

受注率を高めるには、営業活動の見直しと改善が必要です。しかし、どうすれば受注率が上がるのかわからず悩まれる方が多いでしょう。 この記事では、「商談件数に比べて受注件数が少な過ぎる」と課題を感じている方に向けて、受注率を向上させるポイントを解説します。受注率が低い原因についてもご紹介するので、現状に当てはまっていないか確認してみてください。


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受注率が低い原因は?ありがちな5つの理由

受注率をアップさせるためには、まず受注率が低い原因を把握しておく必要があります。

営業方法のボトルネックを見極め改善できるように、当てはまるものがないか確認しましょう。

決済者を見極めていない

成約につながる決裁者を見極めておかないと、受注率が上がりません。企業間の取引で交渉にあたるのはあくまでも担当者であり、決裁権をもたないことが多いです。

営業で決裁者に直接アピールできなければ成約にはつながりにくく、時間や労力が無駄になってしまいます。営業や交渉の過程で、相手の言動から決済権の有無をしっかり見極めましょう。

受注確度を意識していない

受注確度を意識せずにやみくもに営業をしていると、受注率が低下しがちです。

「受注確度」とは、自社の提案内容で商談が成約に至るかを判断する基準です。受注確度の低い案件に時間をかけ過ぎると余力を失い、ほかにアプローチができなくなるため注意する必要があります。

少なくとも、商談のアポを取る前段階には、受注確度をある程度把握しておくことが必要です。成約の見込み度合いを正確に把握し、受注確度に応じた営業活動を心がけましょう。

顧客のニーズを汲み取っていない

受注率を上げたいと思うあまりに無理矢理売り込もうとしても、成果は上がりません。強引な売り込みをすると、顧客が押し売りされていると感じる可能性が高くなり、受注はおろか敬遠されてしまいます。

受注率を高めるには、顧客のメリットを優先して営業活動をする必要があります。顧客が抱える課題を見つけ出し、ニーズに寄り添った商材の提案を心がけてください。

自社ならではの価値を示せていない

自社ならではの価値を示せていないと、競合他社に負けるかもしれません。

多くの市場では競合商品や競合サービスがひしめき合っているため、他社商品にはない「独自の価値」の提示が大切です。

「この商品しかない」「このサービスでなければダメだ」と判断させるひと押しが必要です。製品の独自性はもちろん、現場での使いやすさやアフターフォローの充実度など差別化できるポイントを提案すれば、受注につながりやすくなります。

自社と競合他社を分析して、競合他社に勝てるポイントを見つけて営業に盛り込みましょう。

失注理由を分析できていない

なぜ失注したのか、理由を分析できていないと改善できず、同じ失注を繰り返しかねません。

ひとくちに失注といっても「予算が合わなかった」「機能が多く使いこなせない」「現状で満足している」「競合製品の方が良かった」など理由はさまざまです。

失注原因を振り返って分析しておけば、営業戦略や提案の改善策を考えられるため、次の商談の受注率アップにつなげやすくなります。

自分のモチベーションを保つ意味でも、分析は大事な作業です。

受注率を向上させる8つのポイント

どんなに良い商材でも、適切な売り込みをしなければ成約には結びつきません。限られた時間のなかで、効率良く顧客獲得につなげる工夫が求められます。

ここでは、受注率を上げる営業活動の8つのポイントをご紹介します。

適切な営業戦略を練る

受注率を高めるためには、適切な営業戦略が必要です。

どのような属性を持つ顧客層をターゲットにするか、どのようにアプローチするかなど、具体的な営業戦略を立てましょう。また、決裁者は誰であるか、顧客が課題解決にかけられる予算はいくらかなど、より細かな部分まで追求できれば受注率の向上を見込めます。

従来の営業フローを見直し、適切な営業戦略を立てるだけでなく標準化することも重要です。さらに顧客の管理方法を見直し、顧客情報や営業進捗の確認方法を最適化するのも良いでしょう。

受注確度を見極める

受注率を向上させるには、受注確度の見極めも大切です。受注確度を見極める基準として、BANT条件を活用しましょう。

BANT条件とは、受注確度が高い順に、顧客をABCの3つのランクでグルーピングして振り分ける方法です。頭文字のとおり、予算(Budget)、決裁者(Authority)、必要性(Needs)、導入時期(Timeframe)の4つの条件をヒアリングして、グループ分けを行います。

・A:最も受注確度の高い見込み客で、3つ以上の条件を満たしている
・B:いまひとつ決め手に欠ける見込み客で、ふたつ以上の条件を満たしている
・C:1つの条件を満たしているものの、受注確度の低い見込み客

Aランクに該当する受注確度の高い顧客には、積極的な営業活動を展開する必要があります。一方でランクが低い見込み客に対しては、マーケティング部門と連携して、獲得した見込み客の購買意欲を高めるマーケティング手法であるリードナーチャリングに取り組むと良いでしょう。

購買心理に沿った営業活動を意識する

受注率が伸び悩んでいるときは、購買心理に沿ったアプローチができていない可能性があります。顧客の購買における心理変化を示した「AIDMA(アイドマ)」を意識して営業に取り組みましょう。

AIDMAとは、顧客が商材の購入に至るまでのプロセスを示すフレームワークです。顧客の気持ちや置かれている状況によって、次の段階にわけられます。

・A:商材の存在を認知する(Attention)
・I:商材に興味をもつ(Interest)
・D:希望する(Desire)
・M:記憶する(Memory)
・A:購買行動を起こす(Action)

顧客の気持ちを読み取り、それぞれの段階に応じたアプローチをすると受注率アップに効果的です。たとえば、商材を顧客に知ってもらう段階である「Attention」では、広告やダイレクトメール、SNSなどを用いた情報発信が効果的です。

Iの段階では商材に興味を持ってもらう必要があるため、商材の魅力をより強調してアピールするようにしましょう。Dの段階では、自社のホームページやブログなどのWebサイト上の情報を充実させるといった工夫で、顧客の気持ちを商材が欲しいと願う段階まで引き上げることが重要です。

Mの段階ではメルマガや情報発信を継続して行い、自社の商材を顧客の記憶に残す必要があります。最終的な段階である「Action」では、顧客に購入を促すために、値引きや期間限定キャンペーンなどを実施するのが効果的です。

顧客の課題解決を第一に提案する

営業する際は、顧客の課題解決を第一に考えて提案することが大切です。

顧客は「商品・サービスが欲しい」のではなく、あくまで「自社の課題を解決したい」という理由から商品・サービスの購入を検討しています。この点を理解していないと、魅力的ではない提案内容になりがちです。

例えば「売上をアップさせたい」といっても、その背景を突き詰めると、煩雑な作業に割いている時間を減らしたいケースもあれば、広告に力を入れたいケースもあります。

課題によって解決方法や提案内容は異なってくるため、まずは顧客の課題を把握することが重要です。

そのうえで自社の商品・サービスがどのように貢献できるか考えて、顧客がベネフィットを得られる提案を行います。

カスタマーサポートやアフターフォローなど、顧客の不安材料を取り除くサポートがあるとより安心感をもたらせます。

見込み顧客情報を可視化する

見込み顧客の情報を可視化し、顧客の購買意欲を把握しておくことも、営業活動をするうえでは欠かせない要素です。

「すぐに欲しい」「いいものがあれば買い替えたい」「そのうち欲しい」など購買意欲にも段階があるため、欲しいと思ったタイミングで売るには購買意欲の度合いを把握しておく必要があります。

そのためにはMAやCRM、SFAなど顧客情報や案件情報を一元管理できるツールを使用し、過去のやり取りや見込み顧客の反応をデータ化しておくのがおすすめです。

ツールは見込み顧客をスコアリングできるため、顧客ごとの購買意欲(受注確度)を数値化できます。

客観的な指標を参考にできるので、営業をかけるベストなタイミングを見逃しません。

優先順位をつけてアプローチする

効率良く受注率を上げるのであれば、確度の高い見込み顧客へのアプローチを優先しましょう。受注確度が低い見込み顧客ばかり対応していると、確度の高い見込み顧客を取りこぼすかもしれません。

見込み顧客の購買意欲は時間が経てば低下していくため、できるだけ受注確度の高い時期に対応しましょう。

例えばBANT条件をすべて満たしている場合、導入時期の早い企業を優先すれば失注リスクを最小限に抑えられるでしょう。

あらかじめ優先順位の基準を決めておけば、迷わずランク付けして効率的に営業できます。

ツールで見込み顧客の情報整理・スコアリングして、優先順位の高い顧客へアタックするのがおすすめです。

スケジュール・価格を提示しておく

あらかじめスケジュール・価格を提示しておくと商機を逃しにくくなります。

スケジュールを定めておかないと、顧客は意思決定を後回しにしがちです。結果、購入意欲が下がり失注につながります。契約日や納品日、サービス開始日などの期日を明確にしたり、返答期限を設けたりと、顧客がいつまでに何をすべきかを明確に提示しましょう。

スケジュールを明確にすると営業担当者自身も、顧客情報を把握しやすく取りこぼしを防げるので一石二鳥です。

また価格が明示されていないと顧客は不信感を抱き購入検討が進展しないため、価格や割引情報、キャンペーンなどを詳しく説明しましょう。

営業支援サービスを導入する

営業チームで連携して受注率の向上を目指すためには、営業支援サービスを導入するのも選択肢のひとつです。営業ツールの活用で顧客情報を一元管理して業務の効率化を図れば、良い効果が期待できます。

現在導入しているツールがある場合は、見直しも検討しましょう。受注率を向上させるのに適切な仕組み が揃っていない可能性があります。

営業活動でお困りなら「DX営業代行」をご検討ください。リスト収集からテレアポ営業まで、一括で代行します。

専任のマーケティングチームが、貴社の商品・サービスに興味がある企業様へ最適なアプローチをするため、効率良く営業活動を進められます。

また、弊社が活用している営業ノウハウを提供しているため、社内で営業チームの強化を図りたいときにも効果的です。

受注率がなかなか上がらない場合は、ぜひ「DX営業活動」までご相談ください。

まとめ

受注率を上げるには、受注率が低くなっている原因を把握することが大切です。原因を踏まえたうえで、改善できるポイントを探しましょう。

この記事を参考に、受注率を高めるポイントを押さえ、従来の営業方法を見直してみてください。