【法人営業】飛び込み営業を成功させるためのポイント|訪問前・訪問時・訪問後別に紹介

新規開拓営業の際に、飛び込み営業という手法がよく用いられます。しかし、飛び込み営業は辛いというイメージを抱いている人もいるでしょう。 今回は、飛び込み営業のメリットやデメリット、コツなどについて解説します。


この記事は約10分で読み終わります。

【法人営業】飛び込み営業は効率が悪い?その理由は

飛び込み営業は、事前にアポイントを取らずに、個人や法人へ訪問する新規開拓営業のことです。新人研修の一環として、飛び込み営業を行っている企業もあります。スピード感のある新規開拓を行いたい企業への、営業手法のひとつとして活用されていることも多いでしょう。

しかし、飛び込み営業は、あまり効率が良くないといわれています。

ここでは、飛び込み営業の効率が良くない理由について解説します。

断られることが多い

飛び込み営業は、事前にアポイントを取っていないため、担当者と接触する前に断られることも多くなります。その理由は、訪問先の企業にとっては、突然見知らぬ人が来たということになるからです。対応する時間が取れないこともあるでしょう。

担当者や社長などが不在の場合もあります。迷惑がられてしまい、冷たい対応をされてしまうこともあるはずです。

そのため、労力の割に成果が出ずストレスに感じる人もいます。1日の契約獲得件数がゼロであることも珍しくありません。飛び込み営業を行うなら、そのようなことに耐えられるだけの精神力が必要です。

多くのコストがかかる

飛び込み営業では契約を獲得できる確率が低いため、とにかく訪問数をこなさなければなりません。担当エリア内を、次から次へと移動することになります。

移動手段としては電車や自動車を使いますが、いずれの場合も交通費がかかります。移動距離が長ければ、電車代もガソリン代も軽視できません。

また、訪問先が遠い場合は、移動時間もかかります。1社の訪問にかかる工数が長くなればなるほど、無駄に人件費がかさむことになってしまうのです。

【法人営業】飛び込み営業で得られるメリット

飛び込み営業は効率が悪いといわれる一方で、次のようなメリットもあります。

メンタルを鍛えられる

飛び込み営業の契約の獲得数や、移動などに費やした時間を見ると、たしかに効率が悪いと思うかもしれません。

しかし、飛び込み営業の経験をすることで得られる、大きなメリットもあります。それは、営業活動におけるストレスに強くなることです。

営業は、目標数値やノルマの達成に追われるほか、粘り強くアプローチしていく精神力の強さが求められる場面が多くあります。そのため、業務を遂行する上では一定のストレス耐性が必要です。

飛び込み営業では、断られることや嫌な顔をされることが多いですが、回数をこなすことでそのような状況にも慣れてくるでしょう。最初はきついと感じていた人でも、物怖じせず冷静に対処できるようになります。

新人研修などで、飛び込み営業を取り入れている企業では、そのようなメンタル面の強化を目的としていることもあります。

顧客のニーズをヒアリングできる

飛び込み営業では、担当者と対面で話すことができるため、即座にニーズをヒアリングできるのがメリットです。訪問先でどのようなサービスが必要とされているのか、すぐに分かります。

また、飛び込み営業で断られた場合も、収穫がゼロというわけではありません。断られたら、自社のサービスが不要な理由を尋ねることができます。

得られた情報は、他者へ訪問する際に活かすことができます。ニーズや訴求できそうなポイントを踏まえた上で提案を行えば、契約獲得できるかもしれません。断られた分に関しては、現時点では売上になりませんが、将来的な売上につながっているはずです。

すぐに成約につながる場合がある

アポイントをとって営業する際には、何回かにわたって訪問して商談を行い、成約に漕ぎ着けるケースが多いです。それに対し、飛び込み営業なら、訪問するタイミングによっては、商談して即日で成約につながるケースもあります。

最初から対面でコミュニケーションを取ることができるため、良い関係性を築きやすいのが、飛び込み営業のメリットです。

【訪問前】飛び込み法人営業を行う際のポイント

飛び込み営業は工夫次第で効率を上げることもできます。

ここでは、飛び込み営業を行う際のポイントについて解説します。

関連記事:飛び込み営業は時代遅れ!? 成功率を上げるためにできることは

訪問先の企業情報を把握する

まずは訪問先の企業情報を把握することが大切です。企業情報を集めておくと、訪問時に会話がスムーズに進みます。何も知らないまま営業すると、「この人は自社のことを全然知らないまま営業に来たのか」と不信感を持たれてしまいかねません。

営業では訪問先企業が抱えている課題やニーズに沿った提案をすることが重要です。ここでは、訪問先の企業情報を把握するためのポイントを紹介します。

ホームページやSNSをチェックする

企業のホームページには事業内容をはじめ、企業理念や歴史などが記載されています。まずは企業のホームページで基礎知識を入れておきましょう。

またX(旧:Twitter)やFacebookなどのSNSを開設しているなら、最新の情報を知ることができます。訪問先企業を深く知るためにも、利用できるツールを活用しましょう。

類似企業のデータを確認する

業界全体の動向や競合他社について知ることも大切です。「業界全体を見て訪問先企業がどのような位置付けにあるのか」「競合他社はどのように活躍しているのか」を知ることで、セールストークに深みが増します。

また業界の動向を知ることで、将来性の高い商品やサービスを予測することも可能です。そのうえ、他社で取り扱っていないサービスを紹介できれば、差別化にもつながるでしょう。

雑談の話題を蓄えておく

訪問先企業の担当者に対して、いきなり自社サービスを売り込もうとしてもうまくいきません。見ず知らずの人から突然サービスを紹介されても、契約する人はほとんどいないでしょう。

信頼関係を構築するためには、雑談から始めるのが有効です。自然とリラックスした雰囲気を作れるよう、事前に雑談の話題を用意しておくことをおすすめします。

時事ネタなどは、どの業種でも使えて、たいていの人が興味を持ってくれます。ほかにも、相手が興味を持ちそうな話題があれば、それについて予め調べて話すことを意識してみましょう。

分かりやすい資料を用意しておく

資料を用いて説明することで営業に説得力が増します。資料は短時間でも理解できるような見やすく分かりやすいものを作成しましょう。

図や表を用いた資料であれば、すぐに理解できます。文章が長々と書かれている資料は読みにくい可能性があるため控えたほうが良いでしょう。

飛び込み営業では担当者に会えず、受付での簡易的な紹介となるケースもあります。その際に渡せる資料を用意しておくと、再訪問のチャンスが生まれます。資料に電話番号を記載しておけば、後日担当者から連絡が来ることもあるでしょう。

初回は契約を意識しすぎない

飛び込み営業では契約を意識しすぎず、信頼関係の構築を優先しましょう。初回訪問ですぐに契約を結べるとは限りません。

飛び込み営業は相手から警戒される営業手法であるため、まずは訪問先企業に自社のことを知ってもらうよう努めましょう。着実に信頼関係を構築できれば、商談の成功率を上げることが可能です。

訪問するルートを調べておく

飛び込み営業における契約件数は、「訪問数×成約率」です。契約件数を増やすためには、訪問数を増やすことも大切です。

限られた時間の中でできるだけ多くの企業を訪問するためには、事前にルートを調べておくことが重要です。また、エリアを絞るなどの工夫も必要になります。

そうすれば、移動時間を削減できるため、その分訪問数を増やせるでしょう。

そして、リストクラスターMapsなら、自社ならではのオリジナル営業マップの作成ができます。地図上に顧客の多いエリアや少ないエリアなどを表示させることができるため、営業エリアの確定がしやすくなります。効率的な訪問ルートの策定にも役立つでしょう。

「Google Maps API for Business」を使っているため、誰でも直感的に操作でき、ストリートビューやルート検索などを簡単に行うことが可能です。

飛び込み営業をするなら、ぜひリストクラスターMapsの利用を検討してみてください。

【訪問時】飛び込み法人営業をする際のポイント

飛び込み営業は、相手にとって予期せぬ訪問となるため、第一印象や立ち振る舞いが成果を大きく左右します。

ここでは、訪問時に意識すべきポイントを解説します。

忙しくない時間帯に訪問する

飛び込み営業では、相手の業務に支障をきたさないタイミングを見極めることが大切です。例えば、始業直後や昼休憩直前・直後は避け、比較的落ち着いた時間を狙うことで、話を聞いてもらえる可能性が高まります。

相手のスケジュールに配慮して訪問する姿勢は、「仕事の流れを理解している営業担当」という印象を与え、信頼関係を築く第一歩になります。

時間帯を意識するだけで、会話の質や次のステップにつながる確率が大きく変わってきます。

ゆっくりと落ち着いて話す

初対面の飛び込み営業は、相手に警戒心を抱かせやすい場面です。ここで早口になったり、焦った態度を見せたりすると、相手の不安を強めてしまいます。

落ち着いた声のトーンで、簡潔かつわかりやすく伝えることがポイントです。ゆっくりとした話し方は「誠実さ」や「安心感」を与え、相手に耳を傾けてもらいやすくなります。

特に法人営業では、信頼が商談成立の前提となるため、話し方ひとつで印象が大きく変わります。

相手の悩みをヒアリングする

飛び込み訪問の目的は、自社商品の説明ではなく、相手の課題を知ることにあります。最初からサービスの強みを一方的に伝えるよりも、まずは「現在どのような業務課題を抱えているのか」「改善したいことは何か」といった質問を投げかけましょう。

相手の声に耳を傾けることで、本当に必要とされる提案ができるようになります。

さらに「この営業担当は自社のことを理解しようとしている」と感じてもらえれば、信頼獲得のきっかけとなり、商談へとつながりやすくなります。

次回アポへつなげるよう提案する

飛び込み営業では、その場で大きな成果を出すことは難しいケースがほとんどです。そのため、訪問時には次回のアポイントにつなげることをゴールに設定しましょう。

「後日改めて詳しい資料をお持ちします」「〇〇について担当者様とお話しできれば幸いです」といった形で、自然に次のステップを提案するのが効果的です。

無理に商談を進めるよりも、段階的に関係性を深めていくことで、長期的な成果を得やすくなります。

【訪問後】飛び込み法人営業をした後にすべきこと

飛び込み営業は、訪問して終わりではありません。むしろ、訪問後の対応こそが成果に大きく影響します。

ここでは、訪問後に実践すべき具体的なアクションについて紹介します。

お礼の連絡を入れる

訪問後には、必ずお礼の連絡を入れることが大切です。突然の訪問にも関わらず時間を割いてくれたことに感謝を伝えることで、相手に誠意が伝わり、信頼関係の第一歩を築けます。

電話やメールで「本日はお時間をいただきありがとうございました」と一言添えるだけでも、相手に好印象を残すことができます。

さらに、訪問時に伺った要望や課題に触れると、「しっかり話を聞いていた営業担当」という印象を持たれやすいため、次の商談につながりやすくなります。

飛び込み営業の振り返りをする

訪問を終えたら、その日の営業活動を振り返ることも欠かせません。どの時間帯に反応が良かったのか、どんな話し方が効果的だったのかを整理することで、次回以降の訪問の質を高められます。

また、相手の表情や反応、質問の内容などを記録しておくと、次回アプローチの際に役立ちます。単なる数をこなす営業ではなく、一つひとつの経験から学びを得ることが、成果につながる飛び込み営業のスタイルです。

このように、訪問後の「お礼」と「振り返り」を徹底することで、次のアポイント獲得や長期的な信頼構築につなげていくことができます。

まとめ

飛び込み営業は断られることが多く、効率の良い方法とはいえません。しかし、すぐに成約につながる可能性もあります。メンタル面を鍛える目的で、新人研修などで実施している企業も多いです。

飛び込み営業で契約数を増やすには、効率化と信頼関係の構築が求められます。訪問するルートを事前に調べておき、雑談の話題なども準備した上で臨むようにしましょう。

強いエリアの把握や訪問ルートの策定にはリストクラスターMapsが役立ちます。営業活動を効率化するために、利用を検討してみてはいかがでしょうか。