【営業力強化】営業プロセスの見える化を実現する3つのステップ

「担当者が個別に営業活動を行っていて、誰がどの案件に携わり、どのような進捗かわかりづらい…」と、管理に課題を感じてはいませんか。営業管理の改善を図るには、営業プロセスの見える化が重要です。 今回は、営業活動が不透明なことで起こる問題と、営業プロセスの見える化を図るためのステップについて紹介します。


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営業プロセスの見える化とは?

営業プロセスは、顧客との初めての接触からアフターフォローまで、営業活動の一連の工程を指します。業界などで多少の工程の違いはありますが、おおむね以下のようなプロセスで営業活動が行われることが多いです。

【営業プロセスの基本例】

1.営業リストを作成する

2.仮説を立案する

3.アポイントを取る

4.顧客を訪問する

5.ヒアリングや情報提供を行う

6.顧客に合った提案を行う

7.必要に応じて3~6を繰り返す

 (※特にBtoBでは意思決定までに時間がかかるため複数回の接触が必要)

8.クロージング

9.契約の成立

10.アフターフォロー

営業プロセスの見える化とは、営業プロセスを図や表にして可視化することです。一つひとつのアクションが可視化されることによって、営業活動の管理がしやすくなります。

営業プロセスの見える化ができていない企業が抱える課題

営業活動は各担当者に委ねられることも多く、ブラックボックス化しやすい環境にあります。営業活動が不透明だとどのようなことが起こるのでしょうか。営業プロセスの見える化に問題のある企業が抱えやすい課題を3つ取り上げます。

1.営業活動が属人化してしまう

営業プロセスの見える化ができていない企業では、営業担当者の能力に依存することになります。

担当者によってアクションが異なることもあるため、担当者の変更や退職があったときに問題が顕著となるでしょう。営業活動が属人化することによって、担当者のノウハウがうまく共有されないためです。優秀な担当者が抜けると業績が下がるおそれもあります。

その点、営業プロセスの見える化ができるようになると、プロセスの透明性が高まり、効率の良い引継ぎや人材育成が期待できるようになるでしょう。

2.営業活動の課題が見つけにくい

営業プロセスの見える化ができていない状態は、営業活動におけるそれぞれの過程が明確になっていない状態といえます。

プロセスが不明瞭な状態で営業活動の課題を探ろうと思っても、営業活動の停滞しているプロセスがうまく見つけられず、課題を的確に把握できません。どのプロセスがどの程度の課題を抱えているかが明確にならないためです。

課題が見つからないことから、改善しようと思ってもうまくいきづらいうえ、改善のための優先順位もつけづらくなります。営業活動を見直そうと思っても最適化が難しいです。

3.顧客情報を共有できていない

営業プロセスの見える化ができていない場合、情報共有がうまくできておらず、顧客情報も営業部門内で共有されていないケースが多いです。

社内で顧客情報の共有がないと、担当者が変わったときや退職したときなど、引継ぎの際にトラブルが発生することもあります。

また、情報の共有がないと、営業部門の管理者も的確に助言できずに問題にうまく対処できないこともあるでしょう。

営業プロセスの見える化を図る際の3つのステップ

営業プロセスの見える化ができれば、企業の抱える営業活動に関する課題の改善を期待できます。具体的には、営業活動の属人化の改善や営業活動における課題を適切に把握できるようになるでしょう。

それでは、営業プロセスの見える化はどのようにしてできるのでしょうか。見える化を進めるために必要な3つのステップを取り上げます。

ステップ1.自社の営業活動のフェーズを定義する

顧客への初期の接触から購買、あるいはアフターフォローに至るまで、どのようなフェーズがあり、どのような営業活動を行っているかを洗い出します。

営業活動の洗い出しを行ったら、どのようなアクションが顧客にとって最適か検討していきましょう。顧客の価値を優先して営業活動を行うことが結果的に自社の利益にもつながるためです。

そして、洗い出した営業活動と比較しながら、顧客目線で営業活動のフェーズを設計してプロセスを定義していきます。営業プロセスを設定する際は、高い営業成績を収めている担当者のプロセスも参考にすると良いでしょう。

ステップ2.各フェーズの活動を定義する

営業活動のフェーズが定義されても、プロセスが明らかになっただけで、各営業活動のフェーズに必要な行動は見えてきません。営業プロセスの見える化のためには、定義したそれぞれのフェーズにおいて何をするべきか設定していく必要があります。

例えば、初回のアプローチでは、パンフレットを見てもらう、ヒアリングを優先するなどがあるでしょう。商談の段階では、案件を見送るなどほかの手法に変更する方法を定めておいても良いです。

フェーズごとに具体的な行動を取り決めておくことで、担当者によるばらつきが少なくなり、共通認識をもって営業活動ができるようになります。また、全体的に受注率を上げていくこともできるでしょう。

さらに、共通の認識のもとで営業活動ができるようになるため、担当者の経験に大きく依存せず営業を進められるようになり、担当者の変更などにも対応しやすくなります。

ステップ3.営業支援ツールを導入する

営業プロセスの見える化で各人の営業活動の共有を図るには、リアルタイムで情報を更新して共有できるようなITツールが必要になります。

定義した営業プロセスに合わせて、その内容を反映して可視化できるツール、商談履歴やタスク管理などの情報共有ができるツールを取り入れていくと良いでしょう。

営業支援に役立つツールを取り入れることによって、進捗管理や情報の共有が楽になるだけでなく、管理者が各担当者に対して適切に助言ができるようになります。営業支援ツールには受注率などの分析ができるものもありますので、営業プロセスの課題把握にも役立つでしょう。

【営業プロセス】見える化だけでなく「業務の標準化」も重要

営業プロセスの見える化は営業活動の改善に役立ちますが、それだけでは継続的な営業力の強化につながりません。

営業プロセスの見える化に加えて、業務の標準化を進めて社内の営業活動に浸透させていくことが重要です。特に成果につながりやすいアクションは標準化を優先して、社内で浸透させていくようにしましょう。

標準化を進めるためには、定期的にPDCAサイクルを実施すると良いです。PDCAを回すことによって営業活動の振り返りができ、改善すべき部分を把握できます。

うまくいっていない営業プロセスを改善することで、営業活動が最適化され、全体のパフォーマンスの向上も期待できます。

営業プロセスの見える化からの最適化、さらに標準化がうまくできれば、組織として営業活動の型ができあがり、営業活動の効率化や受注率の向上にも役立つでしょう。社内のノウハウやスキルの共有に加え、担当者による受注率のばらつきもより少なくできます。

組織として継続的に営業力を強化していくには、営業プロセスの見える化に加え、業務の標準化、PDCAサイクルによる問題点の把握と改善の実施を繰り返していくことが必要です。

まとめ

営業活動の課題は、営業プロセスの見える化による透明性の確保や情報共有の確保、営業活動の効率化などにより改善できる可能性があります。まずは、営業活動において自社でどのような課題があるのかを把握し、その課題に合わせて改善策を取り入れてみてはいかがでしょう。

営業活動の課題を改善する際に社内リソースが不足している場合は、DX営業代行を活用してみてはいかがでしょうか。リスト収集からアポ取りまで一貫してお任せいただけます。営業活動にかかるコストを抑えることも可能です。まずはお気軽にご相談ください。

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